【ネタバレ感想】最終話・寿一の痕跡を追う。違和感(伏線)の答え合わせ | 俺の家の話

2022年1月15日。
観山家の「いただきます!」の声から始まる最終話。
画面に映し出されているのは火葬場の煙突。

このミスマッチの始まりから
何か違和感を感じていたはずなのだが、
いつもの明るい観山家の食卓にかき消される。

この違和感はこの後にも続く。

寿一の”死”に気付かされた瞬間は
きっと視聴者ごとに違うはずだ。

一回食らってみろよ

年越プロレスでホセと戦った寿一。

寿三郎
ホセだか ハゼだか 分かんないけどよ
返せただろう
あんな へなちょこバッグドロップ
寿一
じゃ 一回食らってみろよ
マジ死ぬから

って、マジで死んでたらしい…
さすがに、この台詞が伏線とは気付けない。

「隅田川」の稽古

「隅田川」の稽古の出来について、

寿三郎
全然なってないよ

と言い放つ寿三郎。

寿限無
すいません まだまだお稽古が足りず

素直に謝る寿限無。
これも亡霊の寿一だけに向けた言葉だと
理解するには時間が要る。

「隅田川」の練習中も
寿限無に立ち位置を直させる寿三郎。
寿限無の隣に、寿一が見えてるからだ…

別れた妻・ユカ

この語りも、寿一が死んだからだ。

おかげさまで 別れた妻が
気軽に立ち寄るようになった

寿三郎の遺言書

「開けたら無効」となる
“観山家相続に関する遺言”が
開けても開けなくても、どっちにしろ無効。

内容を気にする踊介と舞。
うっかり中身を見ようとするさくら。

知りたいのは、後継者…
そう、寿一が死んだから。

寿三郎のお風呂

亡霊になっても
寿三郎のチンチンを洗おうとする寿一。

寿一
親父 もうちょっとで
風呂上がるって

寿一が話しかけても
舞・踊介・寿限無は反応を示さない。

命の恩人・寿一

寿限無
命の恩人だもんね
寿一っちゃん

不謹慎ながらも寿三郎が先に逝くと思っていた。
命の恩人の方が、先に逝くなんて…

アイスをもらえない寿一

さくら
アイス食べる人~?

寿一だけがアイスをもらえなかった。
ひとつ、足りなかったから?
さくらに、自分の分あげろよw って笑った。

でも違う。
死んでるからだ。

電気消される

夜遅くまで「隅田川」の練習をしている寿一。
なのに突然、寿限無に電気を消された。

これも死んでるから…

新春能楽会

次の日、新春能楽会で挨拶する寿三郎。

寿三郎
今回の隅田川は私の長男 寿一が
初めて舞います

一同ざわつく。
そう、寿一は死んでるから。

ご愁傷様です

寿三郎
弟子の連中がさ みんな
「ご愁傷様です」って言うんだけど
何だよな 誰か死んだか?

寿一がいないと心配する寿三郎。
ここらでようやく気付いた…

大丈夫いるから
寿限無
見守ってくれてますよ
きっと どこかで

「どこかでじゃ困るんだよ」と取り乱す寿三郎。
この辺りで、すべての視聴者は気付いたはず。

さくら
亡くなったの

最終話が始まっておよそ12分。
当たり前に寿一が生きているはずの世界が一変した。

寿一が死んだという現実を突きつけられたものの
思考がついていかない。

観山家寿一
享年 42歳

だが 俺も親父も
そのことを受け入れられなかった

受け入れられなかったのは
我々視聴者も同じだった。

我々にはハッキリと寿一が見える。
それが証明だ。

寿一の終活

踊介
兄貴 すごいよな
ねっ 全部 自分で用意してった

葬儀や祭壇のこと、
寿三郎のために用意していたことが
すべて自分の葬儀に活かされた。

寿三郎のために用意した家族写真も
自分のための遺影となった。

寿三郎の葬儀で流すために
撮影していたビデオも
自分の葬儀で流すことになった。

寿一
あんたも忘れっぽいし
俺も何度も言いたくねぇから
こういう形で残さしてくれ
あんたには 感謝しかねぇよ
産んでくれて ありがとう
あっ 産んでねぇか ごめん

寿三郎の終活と共に
寿一もまた、人生のエンディングを
迎える準備をしていたのだ。

寿三郎がエンディングノートに書いていた
数の子の一本食いを寿一が引き受けた。

寿三郎が言ったように
寿一の生死はあの数の子が
握っていたのかもしれない。

葬儀を終え、寿一のお骨が観山家に帰ってくる。
その後に、最終話はじまりの
観山家の食卓がプレイバックされる。

そこにはもう、寿一の姿は見えない。
我々、視聴者からも見えないのだ。

2回目のO・S・Dさんラップがただただ切ない。

セイ 沈黙 沈黙 イエ
羊たちの沈黙 イエ
セイ めーえ

成仏した寿一

寿一
俺が息子だったら出てくるよ
だって会いてえもん

この言葉の通り
寿三郎に会いに来てしまった寿一。

ようやく寿三郎も寿一の死を受け入れる。

寿三郎
お前は観山家の
人間家宝だよ

寿三郎にはじめて褒められた寿一は成仏し、
寿三郎からも寿一の姿は見えなくなった。

俺の家の話

寿一が観山家を出ていった後、
“勝手に帰ってきて、勝手に死ぬまで”の
たった1年の物語。

寿一は本能で死期を察知し、
観山家に勝手に帰ってきてしまったように思う。

これまで物語は寿一が語り手を担っていのだが、
“死後の寿一”が「俺の家」について
語っていたドラマなのではないかと
最終話になって勝手に理解した。

buta
Great drama!!